【実録】コロナで結婚できない3人の女たちの婚活事情

2020/10/10

コロナが日本に入ってきてから、私たちの生活は大きく変化した。働き方や人間関係もさることながら、婚活や恋愛事情にまで影響を与えたことは言うまでもない。今回は、コロナの影響を受けた婚活中の女性の体験談についてまとめた。ご自身の婚活事情を振り返りながら、読んでいただきたい。

婚活パーティーに参加するのが怖くなった20代女性がコロナ禍で選んだ道

20代後半のAさんは、婚活パーティーの常連だった。しかし、コロナの影響で婚活パーティーに参加することに対しての不安が大きくなっていったという。
なぜなら、不特定多数の男女が集まる中で、誰がコロナに感染しているかわからない。もし参加者の中に感染者がいて自分も感染したらと思うと、日に日にパーティーに参加するのが怖くなったというのだ。

コロナが広まる前までのAさんは、しょっちゅう婚活パーティーに参加していた。たとえカップル成立しても、デートをしてみていまいちだと思えばすぐに断るのが彼女の婚活スタイル。たとえ一人ダメになっても、婚活パーティーはいつでも開催されている。常に、自分に合うお相手を探し直すことができたのだ。

もっと良い相手を求め、パーティーへの参加を繰り返していた彼女だが、コロナによって考えは一変する。婚活パーティーに参加して感染したら、家族にも職場にも迷惑をかけてしまう。そう思った彼女は緊急事態宣言が解除された5月に即婚活パーティーに参加し、そこでカップルになった男性と付き合うことにした。

実は、彼女には以前から好きな男性がいたのだ。彼は高収入のエリート男子。いわゆるハイステータスに分類される男性だ。彼女はその男性を忘れることができず、彼以上に好きになれる人を求めて婚活パーティーに参加し続けていたのだ。彼との出会いもまた、婚活パーティーだったらしい。今でも彼女には彼への未練が残っているように見えなくもないが、少しずつ新たに出会った相手と前に進んでいる。

合コンを続けていた30代女性がコロナ禍で見つめ直した自分の人生

30代半ばのBさんは、明るくて見た目も華やかな女性。友達も多いので、合コンや紹介に頼った婚活を続けてきた。そんな彼女もまたコロナによって出会いの場を失った一人。

大人数で開催する宴会は、もろにコロナの影響を受けてしまう。大勢で集まって会食をする、合コンもしかり。感染するかもしれないというリスクを冒してまで合コンしたいという男女は減り、合コンの開催すら出来なくなってしまう。世の中にはオンライン合コンたるものまで現れ始めた。だが、やはりオンラインで出会っても、直接会ってみない限り、相手の良さを実感するのは難しいという。ネットやオンラインでの出会いにいまいち消極的だった彼女は、徐々に婚活から遠のいてしまう。

合コンに参加しなくなった彼女もまた、少しずつ元の生活に戻った。コロナを恐れる気持ちはあるものの、元通りの生活に戻った彼女にはまだリアルな合コンの話は舞い込んでこない。もしかすると、この先も合コンが開催される機会はないかもしれない。世の中の状況に応じて婚活のスタイルも変えていかなければ、今までのように気軽に出会うことはできないのかもしれない。

だが、彼女は女子会などで暇をつぶしながら、合コンの話が舞い込んでくるのを待つ婚活スタイルを選んだ。

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絶対に結婚すると息巻いて婚活していた40代女性の心境の変化

40代半ばのCさんは、コロナの影響を受ける前に年上の婚活相手との関係にピリオドを打っていたという。その婚活相手とはマッチングアプリで知り合い1年ほど付き合っていたものの、結婚には逃げ腰だったからだ。40代女性の婚活で1年という時間のロスは正直大きい。業を煮やした彼女は、意を決して婚活相手に結婚の意思を再確認したのだ。

男性も出会った当初こそ結婚を前提にと言っていたというが、以後男性からは一切結婚というワードが口に出されたことはなかった。それとなく結婚に繋がる話題を出しても話を逸らされたので、彼女の男性に対する不信感が募っていったという。

結果、その婚活相手との関係を終わらせ、新たに結婚相談所が運営する婚活アプリに登録したのだ。40代半ばになってまで婚活を続けているとは思わなかったCさんはさすがにアプローチしてくる男性などいないと半ば諦めて使い始めたそうだが、思いのほか申し込みは殺到する。彼女は3人の男性とメッセージを始め、1人とは実際に会い、1人とは自然消滅。残る1人とはメッセージを続けることに。

しかし、コロナ感染拡大の影響を受け、世の中は一変する。緊急事態宣言が出され、会うこともままならない中で、婚活相手とは延々にメッセージでのやりとりだけが続く。遂に彼女は婚活相手と一度も会わずして、価値観の違いに気付いてしまう。

世の中はGoToトラベルだの、GoToイートだのといったキャンペーンまで始まり、コロナが気にならない人は元の生活に戻っている。そんな中、男性からのお誘いが来たのだ。心配性な彼女は飲食店に入るのも、美容院に行くのも、不要不急な用事で公共交通機関を利用するのも不安に感じている。なにも彼女が特殊なわけではない。極力、必要最低限な行動しかせずに生活している人もまだいる状況なのだ。

一方、婚活相手はお構いなしに飲み歩き、週末は遊びに行き、コロナがなかった頃の生活に戻っているという。コロナは、彼女と男性との価値観の違い浮き彫りにしたのだ。彼女は、その男性と付き合ってもうまくいかないだろうと判断したのだ。

以前の婚活では、とりあえずマッチングしたら会ってみるというスタイルの婚活を続けていた。だが、この半年間メッセージのみの関係が続いた男性とは、一度も会いたいと思ったことはないという。おそらくコロナがない世の中だったら、会っていたと彼女は言う。

そんな彼女は、コロナで婚活が停滞した期間に、一人で過ごす楽しさにも気付けたという。彼女がずっと一人で生きていくのか、また恋をする時が来るのかはわからない。だが、ストレスから解放されて自分を大切にできるようになった彼女からは強張った表情が消え、穏やかな雰囲気が漂っている。物腰も柔らかくなった。

コロナが婚活にもたらした変化

コロナによって生きることの大変さを実感し、婚活に走る女性もいる。だが、一方で婚活に翻弄され続けてきた人の中にはゆっくり考える時間ができ、婚活から離れて自分の人生を楽しむようになった人もいる。

婚活中の女性は限られた時間の中で、相手としっかり向き合うという工程を疎かにしがちだ。婚活さえすれば、出会うことはさほど難しくない時代である。けれど、問題はそこから先の話なのだ。前述した40代のCさんのように、コロナによって婚活相手としっかり向き合うことができ、新たな人間関係を築く難しさを実感した人もいることだろう。

パートナーを見つけて一緒に生きるという選択は素晴らしいことに違いないが、生き方は人それぞれだ。婚活に行き詰まっているなら、一度考え方を変えてみるのも悪くはない。
コロナは、結婚や婚活に対しても大きな変化をもたらした。それぞれの出した考えが吉と出るか、凶と出るかはわからない。ただ、コロナがもたらした変化のおかげで前に進めたという人も出てきている。

婚活中の人にとってはコロナが生み出した時間のロスは大きいが、自分がどうしたいのか改めて考える機会になったのではないだろうか。

婚活

Posted by chidegu